意外に高い乗馬の消費カロリー・乗馬でダイエット
乗馬が消費カロリーが高い理由
乗馬は、優雅な見た目であるのに反して、実は全身を使った有酸素運動です。
ただ馬に乗っているだけ、という風に見えるかもしれませんが、
その運動強度は意外と高く、10分も乗っていればかなり汗をかきます。
運動強度はMets(メッツ)という単位で表すことができ
消費カロリーは【メッツ×運動時間×体重×1.05】で計算することができます。
厚生労働省によれば、乗馬の運動強度は5.5メッツ、馬のお手入れや乗る準備は4.5メッツとなっています。
乗馬一回で370キロカロリー位消費していることになります。
また、乗馬は有酸素運動と言いましたが、有酸素運動とは、軽い負荷をかけつつ、ある程度の時間を持続して運動することによって、脂肪をエネルギー源として消費できる運動のことです。
乗馬のレッスンはほとんどの場合、1回40〜50分なので、有酸素運動には最適の長さです。
次に、実際の運動について、馬の背中は、前後左右、そして上下に常に動いています。また、足を乗せる鐙(あぶみ)は、鞍から革1本でつながっているだけで、固定されているわけではなく、乗ってみると意外とバランスを取るのが難しいことが分かります。
正しい姿勢を常に意識し、全身の筋肉を使う必要があります。
さらに、乗馬に慣れてくると自分で馬を止めたり走らせたり出来るようになりますが、
特に走らせる指示では、下半身、とりわけ内腿の筋肉を最もよく使います。
ここの筋肉を鍛えることで、基礎代謝が上がり、同じことをしていても消費カロリーが上がるのです。
乗馬でダイエットのメリットとデメリット
乗馬でダイエットをする メリット
まず乗馬でのダイエットのメリットですが
・インナーマッスル(体幹たいかん)が鍛えられること
・姿勢が良くなり綺麗なボディラインを作れること
・趣味としても、運動としても長く続けやすいこと
などが挙げられます。
乗馬でダイエットするメリット1 乗馬は誰でもできる全身運動
まず第1のメリットの、乗馬は誰でもできる全身運動だということについて、解説していきます。
乗馬は見た目の割に運動強度が高く、乗った次の日は全身が筋肉痛になります。
しかし、ダンベル上げやマシンを使ったウェイトトレーニングといった、いわゆる筋トレのような強い負荷のかかった運動ではありません。
乗馬でダイエットするメリット2 インナーマッスル(体幹)が強化される
次に第2のメリットとして、インナーマッスル(体幹)が強化される、ということがあります。
常に動く馬の上で、自分の姿勢やバランスを保つには、体幹を強く意識する必要があります。
それにより、腹筋、背筋、腰回りのインナーマッスルが刺激されます。
インナーマッスルには、内臓や骨盤、そのほか様々な骨や関節を、正しい位置に戻しキープする力があります。
もしインナーマッスルが全く無く、内臓の位置が下がってしまうと、お腹がぽっこり出てしまったり、便秘になってしまうことが多いので、見た目や体調にも悪影響が出てきてしまうのです。
乗馬でダイエットするメリット3 姿勢が良くなり綺麗なボディラインを作れる
第3のメリットである、姿勢が良くなり綺麗なボディラインを作れることですが、乗馬では、頭、お尻、踵が一直線上に並び、肩が開いているというのが理想とされる姿勢です。
乗馬を習う時には、「頭のてっぺんから糸でつられているようなイメージで」という表現が使われることが多いですが、これはつまりは重心が体のど真ん中にある状態を指しています。
この姿勢を保つには、腹筋や背筋、肩甲骨周りの筋肉が重要になってきます。
乗馬でダイエットするメリット4 長く続けやすい
最後に続けやすい、ということですが、乗馬はほとんど趣味の領域なので、基本的に楽しんで行うものです。
週に1回ジムに通ったり、毎日ランニングをしたり、食事やカロリー制限をしたり・・・というような義務感は全くなく、むしろ「次はいつかなぁ」と乗馬クラブに通う日が待ち遠しい人も多いのではないでしょうか。
また、スポーツの中では比較的年齢層が高く、オリンピックでも70歳以上の選手が活躍したりしています。
乗馬でダイエットをする デメリット
次に、デメリットの紹介です。何事も表裏一体です。乗馬でダイエット効果を期待するにあたり、どんなデメリットがあるのでしょうか?ズバリ2つあります。
乗馬でダイエットするデメリット1 お金がかかる
まず、お金がかかることについて、趣味で乗馬をしたい場合は、どれくらいお金が必要なのか?
乗馬をするには大体、月に2〜5万程度かかると思っていた方が良いでしょう。あくまでも目安ですが例をあげると
例)月会費:1~2万
騎乗料:2000~4000円(1回毎に払う乗馬する料金)
保険料:200~2000円(1日毎に払うもしものときの保険)
1日レンタル代:無料~2000円(乗馬ブーツ・ヘルメット・防護ベストなどをレンタルした場合)仮に上記目安金額の安い基準で計算してみます。
乗馬クラブ会員になり、月1万円の月会費と、月に4日(1日2レッスン受講)=計8回馬に乗り、フル装備で全部レンタルした場合には、騎乗料2000円×8回=16,000円と保険料200円×4日=800円と、レンタル2000円×4日=8,000円で1か月に合計3万4800円の乗馬費用が必要
※あくまでも目安です。エリアや乗馬クラブ、回数によっても金額差はかなりあります。
ダイエット目的で通うスポーツジムやパーソナルトレーニング等の料金と比較してみると、、、
乗馬は意外とそんなに高くない場合もあります。
比較例として、スポーツジムやパーソナルトレーニングジム等の月額もしくはチケット制の会員になって、筋トレやダイエットをするとします。ダイエット効果をさらに高めるためにプロテイン・サプリメントを組み合わせたり、必要なウェアやサポート器具、シャワー利用、交通費、トレーナー料等も必要だと考えてみましょう‥‥
あくまでも目安ですが例をあげると
例)スポーツジム等で1か月に必要な費用
プロテイン1kg 約5000円~、ジム月会費1~2万円、サプリメントなど費用3000円~、
ウェアやその他必要費用3000円 1か月に合計約2万円~は必要
比較して考えてみると結局、乗馬の月額費用と同じくらいの金額になる場合も多いのではないでしょうか?
乗馬と比較したことなかったけど、
いわれてみれば確かに同じくらいかも…
乗馬でダイエットするデメリット2 ケガをする可能性がある
そして、思わぬ事故での怪我についてですが、乗馬用の馬はよく調教されており、基本的に大人しい馬がほとんどです。しかし、大きな音がしている、近くで子供が走り回ったりしているというような状況では、何かに驚いて予期せぬ動きをしてしまい、事故・ケガにつながる可能性もあります。
落馬をした際等、運が悪ければ骨折してしまう可能性もあります。
また、馬の体重は400〜500kgなので、もし踏まれたりしてしまうと、これもまた怪我につながるかもしれません。そのためエアバッグプロテクター装着を必須としているクラブが殆どです。
乗馬に必要な乗馬用プロテクター おすすめの選び方|乗馬用品選びを専門店のプロがお手伝い
比較すると乗馬はどの競技と消費カロリーが近い?
さて、消費カロリーは運動強度で決まるということは覚えているでしょうか。
乗馬全般の運動強度は5.5Mets、乗馬の準備や乗った後のお手入れは4.5Metsでしたが、ここでは他の競技やスポーツも見ていきましょう。
卓球 | ソフトボール野球 | ジョギング | バレー ボール | 乗馬 駈歩 | テニス | ランニング | 水泳 クロール | 縄跳び | 乗馬 ジャンプ競技 | ハードル走 | サッカー |
4.0Mets | 5.0Mets | 6.0Mets | 6.0Mets | 7.3Mets | 7.3Mets | 8.0Mets | 8.3Mets | 8.8Mets | 9.0Mets | 10.0Mets | 10.0Mets |
これを見て分かるように、乗馬の運動強度はジョギングやバレーボール等、そこそこしんどいスポーツと同じです。さらに、乗馬の中でも障害物を飛び越える競技である、障害馬術(jumping)では、水泳よりも運動強度が高いのです。
乗馬がもたらす身体の変化・部位(ダイエット)
ここでは乗馬によって効果が表れる部位について解説していきます。
まず上半身では、肩、お腹と背中、腰周り、下半身では太腿が変化を感じられる部位です。
次にお腹と背中、腰回りですが、腹筋と背筋は、馬の上で自分の体のバランスを支える上で最もよく使われる部位になります。
しかしそれだけだと体が前へ倒れてしまうため、背筋も同時に必要となるのです。約40分のレッスン間、同時にこれらの筋肉を使い続けることで、かなりのシェイプアップ効果が期待できるでしょう。
実際、乗馬の先生たちは、ほとんどがお腹や腰周りがシュッとしており、ズボンの上に浮き輪のように脂肪が乗っかっている人は少ないです。
次に太腿ですが、馬に乗っている際 時は、常に足がガニ股にならないよう内腿の筋肉を使う必要があります。
これは普通に座っている時に、足が開いてしまわないようにするための筋肉と同じ部分です。
しかし、鞍に座っている時は、慣れていない人ほどガニ股になってしまうため、普通に座っている時とは比べ物にならないほど内腿の筋肉を使います。
まとめ
乗馬は、意外と運動強度が高く、しかも長く続けやすい
ダイエットにはもってこいのスポーツということが分かったでしょうか。
特に女性に嬉しい姿勢の矯正、インナーマッスルの強化、肩こりや便秘の解消、腰回りや太腿のシェイプアップ効果が期待できます。
ただ、一方で費用がかかること、怪我をする可能性があることは忘れないようにしましょう。
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