サラブレッドの最高速度(時速)どれくらいで走るの?
競走馬として、世界各国で日々大活躍する数多くのサラブレッドたち。
大きな足音を轟かせながら競馬場を駆け抜ける姿はまさに迫力満点ですよね。
サラブレッドとはそもそもどういった馬たちなのでしょうか?
「Thorough(徹底的な・完璧な)」+「Bred(改良・育てられたもの)」を組み合わせた造語
人の手によって血統を厳格に管理し育成された品種です。はじまりは18世紀初頭のイギリスで、中東原産のアラブ種とイギリス在来馬のハンター種などを掛け合わせ、競走馬としてより速く走ることができる馬をつくるために淘汰・改良が繰り返されました。それから300年経った今なお、さらなる品種の改良が続けられています。
体重は450~500㎏程度。体高(地上からき甲までの高さ)はおおよそ160㎝ほど、大きいものでは170㎝を超える馬もいます。 小さな頭、大きな身体からすらりと長く伸びた四肢、胸や臀部の張りつめた筋肉がとても美しいサラブレッドは、「人の手が作り出した走る芸術品」といわれています。
競走馬として鍛え上げられたサラブレッドは、人を乗せた状態で時速60~70kmものスピードで数分間疾走することができ、2005年にアメリカ・マウントプレザントメドウズ競馬場で行われた短距離走ではなんと時速84km!が計測された記録があります。
サラブレッドより早い動物とは?
サラブレッドはレースのためにスピードを磨かれた動物ですが、食うか食われるかの厳しい野生の世界には、さらに速さを極めた生き物たちが存在します。
ここでは、陸・海・空に分けて最速の動物たちをご紹介していきましょう。
アフリカのサバンナに生息するネコ科のチーター。時速100kmをゆうに超える猛スピードで獲物に食らいつきます。大きくしなる背骨や常にむき出しのままで地面を掴むスパイクのような爪など、速く走るために特化した身体の構造を持ち合わせています。
海:バショウカジキ 時速125km(通説)
海の中で最も速く泳ぐといわれているのがバショウカジキ。成魚になると体長は3mを超え、重さは100kg近くになる大きな魚です。
海:シャチ 時速80km
ほ乳類で最も速く泳ぐ動物は、海の生態系のトップ、シャチです。
体長約5~7m、最大級のオスでは体重が約10tに達するとても大きな身体を持つシャチ。
「海のギャング」と呼ばれ、どう猛なイメージがつきまといますが、実際は仲間のうちで密なコミュニケーションを取り合い、グループ内で子どもたちに教育をほどこすような行動が確認されるなど高度な社会性を持った動物だということが近年分かってきました。
空中で恐ろしいスピードをたたき出すのは猛禽類のハヤブサ。 主にスズメやハトなどの小鳥を捕まえて食糧としています。名前の由来といわれている「速い翼」そのままに、見つけた獲物めがけて急降下する際にその実力を発揮します。
疑似餌を使ってその速さを計測したところ、なんと時速390kmを記録したそう!新幹線をゆうに飛び越す速さ。
サラブレッドは競馬だけじゃない
野生の動物にすっかり圧倒されてしまいましたが、話をサラブレッドに戻しましょう。
競走馬として育てられ、サラブレッドたちは競馬の世界にデビューしていきますが、やはり彼らもそれぞれ違う体格、性格、素質を持った馬たちです。生まれた仔馬たちすべてが華々しく活躍できるわけではありません。また、競走馬としてレースを走った馬たちも、身体の故障でやむなく競争ができなくなってしまうこともあります。
馬の平均寿命は20~30年といわれています。引退してからも命はさらに続くのです。
しかし、繁殖牝馬や種牡馬として道が開ける馬は、活躍した馬のなかでもほんの一握りだけ。
多くの若い引退馬には行き先がなく、「行方不明」になっているのが現実です。
今、競走馬になれなかった馬、競馬を引退した馬たちを
「第二の馬生(セカンドキャリア)」へと繋ぐ仕組みを作る動きが生まれてきています。
さまざまな用途に馬たちを「転職」させることで、彼らの新たな居場所を作る試みです。・乗用馬
・馬術競技馬
・ホースセラピー
・ポロ、ホースボールなどのスポーツ競技馬
・ふれあい牧場など
運動能力や知能が高いサラブレッドは、競馬以外にも活用の道が広い馬だといわれています。しかし、いちど競走馬として型ができてしまっている馬をほかの用途のために慣らしていくためには、時間と資金をかけて辛抱強く再調教を行っていく必要があります。日本でさらに乗馬人口が増え、馬に親しむ人を増やすことが出来れば、引退競走馬が生きられる場所も増えていくことになります。 この引退競走馬の命を繋ぐ試みは「JRA日本中央競馬会」も支援しており、公式youtubeでも特集されています。
乗馬クラブで出会えるサラブレッド
再調教を受け、乗用馬として転用されたサラブレッドは、全国の乗馬クラブで日々生活しながら働いています。 もしかしたら、あなたが競馬場で熱狂し、応援していたあの馬と直接触れ合うことができるかもしれませんよ。 ここでは例として、日本各地に36拠点を持つ乗馬クラブ大手、クレインに所属している元競走馬をご紹介します。
【アドマイヤボス】クレイン竜ケ崎所属 有馬記念5着・天皇賞(春)5着
【トーホウアラン】クレイン加古川所属 京都新聞杯(G2)・京都大賞典(G2)など優勝
【アルナスライン】クレイン大阪所属 菊花賞2着・天皇賞(春)2着・有馬記念6着など
【タマモサプライズ】クレイン東海所属 障害4歳上優勝2回など(馬名ラピスラズリに変更)
【スカイディグニティ】クレイン京都所属 菊花賞2着・有馬記念5着
【ダイワスペリアー】クレイン伊奈所属 日本ダービー3着・菊花賞6着
【ニックバニヤン】クレイン仙台所属 羽田盃競走(S1)優勝・全日本2歳優駿5着など
引用:乗馬クラブクレイン 公式サイト https://www.uma-crane.com/about/racehorse.html
まとめ
今回は競走馬として生きるサラブレッドの生態や、彼らを育てる競馬の世界、そして引退したその後の生き方などをご紹介しました。
サラブレッドは競馬のために生産される品種ではありますが、乗馬・馬術競技・セラピーなど 競馬以外にもたくさんの用途で活躍することが出来る馬です。 競馬場で興奮と熱狂をわたしたちに与えてくれるたくさんのサラブレッドたちが、表舞台から降りた先でも活躍し、穏やかに暮らすことができる居場所づくりの輪が今後も広がっていくことを願っています。
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